日の丸

日本のもの(Japanese)

俳句・短歌


 著名な俳句・短歌を紹介します。
以下形式となっています
・歌(かな)
作者(出典)作成時期
説明など

 著名といっても、私の感覚なので偏りがあるかもしれません。
 また、説明などは、私もあまり詳しくなくて、ほとんどかけてません。
 クリックすると、googleでの検索結果が表示されるので、それらのリンクを辿って
 いろんな情報を得てください。

俳句

tasamu.com
(かな)
作者(出典)作成時期
説明など
降る雪や 明治は 遠くなりにけり(ふるうきや めいじは とおくなりにけり)
中村草田男ホトトギス)大正

柿くえば 鐘が鳴るなり 法隆寺(かきくえば かねがなるなり ほうりゅうじ)
正岡子規海南新聞)明治

これがまあ 終の栖か 雪五尺(これがまあ ついのすみかか ゆきごしゃく)
小林一茶七番日記)江戸後期

すずめの子 そこのけそこのけ お馬が通る(すすめのこ そこのけそこのけ おうまがとおる)
小林一茶おらが春)江戸後期

名月を とってくれろと 泣く子かな(めいげつを とってくれろと なくこかな)
小林一茶おらが春)江戸後期

めでたさや 中位なり おらが春(めでたさや ちゅうくらいなり おらがはる)
小林一茶おらが春)江戸後期

やせ蛙 負けるな一茶 これにあり(やせがえる まけるないっさ これにあり)
小林一茶)江戸後期

やれ打つな はえが手をする 足をする(やれうつな はえがてをする あしをする)
小林一茶おらが春)江戸後期

雪とけて 村いっぱいの 子どもかな(ゆきとけて むらいっぱいの こどもかな)
小林一茶)江戸後期

我と来て 遊べや親の ない雀 (われときて あそべやおやの ないすずめ )
小林一茶おらが春)江戸後期

松島や ああ松島や 松島や(まつしまや ああまつしまや まつしまや)
田原坊松島図誌)江戸後期

菜の花や 月は東に 日は西に(なのはなや つきはひがしに ひはにしに)
与謝蕪村おくのほそ道)江戸中期

朝顔に つるべとられて もらい水(あさがおに つるべとられて もらいみず)
加賀千代女千代尼句集)江戸中期

目には青葉 山ほととぎす 初がつお(めにはあそば やまほととぎす はつがつお)
山口素堂江戸新道)江戸前期

古池や 蛙飛こむ 水のおと(ふるいけや かわずとびこむ みずのおと)
松尾芭蕉春の日)江戸前期

五月雨を 集めて早し 最上川(さみだれを あつめてはやし もがみがわ)
松尾芭蕉おくのほそ道)江戸前期

夏草や 兵どもが 夢の跡(なつくさや つわものどもが ゆめのあ)
松尾芭蕉おくのほそ道)江戸前期

閑さや 岩にしみ入る 蝉の声(しずけさや いわにしみいる せみのこえ)
松尾芭蕉おくのほそ道)江戸前期

秋深き 隣は何を する人ぞ(あきふかき となりはなにを するひとぞ)
松尾芭蕉おくのほそ道)江戸前期

物言えば 唇寒し 秋の風(ものいえば くちびるさむし あきのかぜ)
松尾芭蕉芭蕉庵小文庫)江戸前期

旅に病んで 夢は枯れ野を かけめぐる(たびにやんで ゆめはかれのを かけめぐる)
松尾芭蕉おくのほそ道)江戸前期

卯の花に 兼房みゆる 白毛かな(うのはなに かねふさみゆる しらがかな)
曾良おくのほそ道)江戸前期

梅一輪 一輪ほどの あたたかさ(うめいちりん いちろんほどの あたたかさ)
服部嵐雪玄峰集)江戸前期

短歌

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(かな)
作者(出典)作成時期
説明など
寒いねと 話しかければ 寒いねと 答える人の いるあたたかさ(さむいねと はなしかければ さむいねと こたえるひとの いるあたたかさ)
俵万智サラダ記念日)昭和後期

この味が いいねと君が 言ったから 七月六日は サラダ記念日(このあじが いいねときみが いったから しちがつむいかは さらだきねんび)
俵万智サラダ記念日)昭和後期

国の為 重きつとめを 果し得で 矢弾尽き果て 散るぞ悲しき(くにのため おもきつとめを はたしいで やたまつきはて ちるぞかなしき)
栗林忠道)昭和初期
第二次大戦において、日本軍、硫黄島最高司令であった栗林忠道中将が、大本営にあてた最後の電報に添えられた歌。
東海の 小島の磯の 白砂に われ泣きぬれて 蟹とたわむる(とうかいの こじまのいその しらすなに われなきぬれて かにとたわむる)
石川啄木一握の砂)明治

たはむれに 母を背負いて そのあまり 軽きに泣きて 三歩進まず(たはむれに ははをせおいて そのあまり かるきになきて さんぽすすまず)
石川啄木一握の砂)明治

はたらけど はたらけど猶 わが生活 楽にならざり ぢっと手を見る(はたらけど はたらけどなお わがくらし らくにならざり じっとてをみる)
石川啄木一握の砂)明治

ふるさとの 山に向ひて言ふことなし ふるさとの山はありがたきかな(ふるさとの やまにむかいて いうことなし ふるさとのやまは ありがたきかな)
石川啄木一握の砂)明治

かなしきは かの白玉の ごとくなる 腕に残せし キスの痕かな(かなしきは かのしらたまの ごとくなる うでにのこせし きすのあとかな)
石川啄木一握の砂)明治

その子二十 櫛に流るる 黒髪の おごりの春の 美しきかな(そのこはたち くしにながるる くろかみの おごりのはるの うつくしきかな)
与謝野晶子みだれ髪)明治

やは肌の あつき血汐に ふれも見で さびしからずや 道を説く君(やわはだの あつきちしおに ふれもみで さびしからずや みちをとくきみ)
与謝野晶子みだれ髪)明治

かくすれば かくなるものと 知りながら やむにやまれぬ 大和魂(かくすれば かくなるものと しりながら やむにやまれぬ やまとだましい)
吉田松陰)江戸後期

霞立つ 永き春日を 子供らと 手毬つきつつ この日暮らしつ(かすみたつ ながいはるひを こどもらと てまりつきつつ このひくらしつ)
良寛良寛全歌集)江戸後期

たのしみは 朝おきいでて 昨日まで 無かりし花の 咲ける見る時(たのしみは あさおきいでて きのうまで なかりしはなの さけるみるとき)
橘曙覧独楽吟)江戸後期
上皇(平成天皇)が訪米時、クリントン大統領がスピーチで引用した短歌として有名一日、一日よりよくなりましょう。といった意図で引用したよう。
橘曙覧は日々の暮らしの中に楽しみを見つけ、より楽しく暮らしましょう。という意図で「たのしみは~」で始まる短歌を多く詠んでいる。
たのしみは まれに魚煮て 児童皆が うましうましと いひて食ふ時(たのしみは まれにうおにて こどもらみなが うましうましと いひてくふとき)
橘曙覧独楽吟)江戸後期

花の色は 移りにけりな いたづらに 我身世にふる ながめせしまに(はなのいろは うつりにけりな いたずらに わがみよにふる ながめせしまに)
古今和歌集百人一首)鎌倉前期

めぐり逢ひて 見しやそれとも 分かぬ間に 雲隠れにし 夜半の月影(めくりあひて みしやそれとも わかぬまに くもかくれにし よはのつきかけ)
紫式部新古今和歌集)鎌倉前期

君や来し 我や行きけむ 思ほえず 夢かうつつか 寝てかさめてか(きみやきし われやゆきけむ おもほえず ゆめかうつつか ねてかさめてか)
伊勢物語)平安

大江山 いく野の道のとほければ まだふみもみず天の橋立(おおえやま いくののみちの とおければ まだふみもみず あまのはしだて)
小式部内侍金葉和歌集)平安後期

夜をこめて 鳥のそら音は はかるとも 世に逢坂の 関はゆるさじ(よをこめて とりのそらねは はかるとも よにおうさかの せきはゆるさじ)
清少納言後拾遺集)平安中期

ちはやぶる 神代もきかず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは(ちはやぶる かみよもきかず たつたがは からくれなゐに みづくくるとは)
在原業平古今和歌集)平安前期

千早ぶる 神代もきかず 龍田川 からくれなゐに 水くくるとは(ちはやぶる かみよもきかず たつだがわ からくれなゐに みずくくるとは)
在原業平百人一首)平安前期

世の中に 絶えて桜の なかりせば 春の心は のどけからまし(よのなかに たえてさくらの なかりせば はるのこころは のどけからまし)
在原業平朝臣古今和歌集)平安前期

ちはやぶる 神代も聞かず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは(ちはやぶる かみよもきかず たつたがは からくれなゐに みづくくるとは)
在原業平朝臣古今和歌集)平安前期

花の色は 移りにけりな いたづらに わが身世にふる ながめせしまに(はなのいろは うつりにけりな いたづらに わがよみにふる ながめせしまに)
小野小町古今和歌集)平安前期

あかねさす 紫草野(むらさきの)行き 標野(しめの)行き 野守は見ずや 君が袖ふる(あかねさす むらさきのゆき しめのゆき のもりはみずや きみがそでふる)
額田王万葉集)奈良後期

あかねさす 紫野行き 標野行き 野守は見ずや 君が袖振る(あかねさす むらさきのいき しめのいき のもりはみずや きみがそでふる)
額田王万葉集)奈良後期

熟田津に 船乗りせむと 月待てば 潮もかなひぬ 今は漕ぎ出でな(にきたづに ふなのりせむと つきまてば しおもかなひぬ いまはこぎいでな)
額田王万葉集)奈良後期

世の中を 憂しと恥しと 思へども 飛び立ちかねつ 鳥にしあらねば(よのなかを うしとやさしと おもえども とびたちかねつ とりにしあらね)
山上憶良万葉集)奈良後期

和歌浦に 潮満ち来れば 潟を無み 芦辺をさして 鶴鳴き渡る(わかうらに しおみちくれば かたおなみ あしべをさして たずなきわたる)
山部赤人万葉集)奈良後期

田子の浦ゆ うち出でてみれば 真白にそ 富士の高嶺に 雪は降りける(たごのうらゆ うちいでてみれば ましろにそ ふじのたかねに ゆきはふりける)
山部赤人万葉集)奈良後期

石走る 垂水の上の さわらびの 萌え出づる 春になりにけるかも(いはばしる たるみのうへの さわらびの もえいづるはるに なりにけるかも)
志貴皇子万葉集)奈良後期

春過ぎて 夏来にけらし 白妙の 衣干したり 天の香具山(はるすぎて なつきたるらし しろたえの ころもほしたり あまのかぐやま)
持統天皇万葉集)奈良後期

あをによし 奈良の都は 咲く花の にほふがごとく 今さかりなり(あおによし ならのみやこは さくはなの におうがごとく いまさかりなり)
小野老万葉集)奈良後期

あしびきの 山のしづくに 妹待つと 我立ち濡れぬ 山のしづくに(あしひきの やまのしずくに いもまつと あれたちぬれぬ やまのしずくに)
大津皇子万葉集)奈良後期

吾が欲りし 野島は見せつ 底深き 阿胡根の浦の 珠ぞひろはぬ(わがほりし のしまはみせつ そこふかき あこねのうらの たまぞひろはぬ)
中皇命万葉集)奈良後期

うつせみの 命を惜しみ 浪にぬれ 伊良湖の島の 玉藻刈り食む(うつせみの いのちをおしみ なみにぬれ いらごのしまの たまもかりはむ)
麻績王万葉集)奈良後期

家にあれば笥に盛る飯を草枕旅にしあれば椎の葉に盛る(いえにあれば けにもるいいを くさまくら たびにしあれば しいのはにもる)
有間皇子万葉集)奈良後期

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